第6話 自分勝手、だからこそ

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話はそこまで。『錬巧の騎士』推薦は蹴ったが『五忘聖』の件は承諾したユラシルは王の間を出る。ついてきたアリッシュはすぐに隣に並び、 「すでに算段は立てているようですね」 「反国家団体だ、あのバリメスが野放しにしてるとは思えねえ。つまり間接的にも繋がってる可能性があるリュードに聞けばもしかしたら居場所が掴めるかもしれない」 「リュードさんに確認を取るのはいつですか?」 「面倒事は早めに解決すんのが一番、というわけで近々動くぞ」 「わかりました、また考えが固まれば教えてください」 「おうっ」 アリッシュと分かれて夕食をとっていた広間に戻る。戻ってきたユラシルを心配して駆け寄ってくる子供たちに「明日死刑だって」とわかりやすい嘘を満面の笑みで言って安心させ、今日は解散となり各々部屋へ向かっていく。 「バズギー」 「あん?なんだよ」 「明日の昼だ、準備はしっかりしとけよ」 「ちゃんと覚えてたのか、忘れてるモンだとばかり思ってたぜ」 「失礼だなキミはー」 次から次へと問題はどこからともなく発生する。 嘆いたってどうしようもないならしっかり問題と向き合わなければならない。先伸ばしにしていても解決する問題なんてごく僅かなのだから。 まぁ、なんであれ最強は止まらない。 ただ一つ見据える野望を果たすため、ユラシル・リーバックは新たな一日を迎えるべく動き出す。  究極リベンジタイム 【白黒の無欠】 -完-  Next-Time 【雌黄の絶対】
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