第6話 自分勝手、だからこそ

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「そいつらが動いてるってことっすか?」 「ここ数年は消息を絶っていましたが、どうやら再び動き出したようで。こちらとしては最悪のタイミングです」 「はえ~。どんな奴らがいるとかわかってるんすか?リーダーとか」 「『五忘聖』には五人のリーダー格がいるという情報だけはあります、後はその人物と犯罪歴ですね」 「てことは目星は付いてると……けど居場所まではわかってないんすね?」 「残念ながら」 ガシガシと頭をかくユラシル。せっかくバリメスという脅威を排除したのにまさかこんなにも早くに面倒事が出てくるとは思いもしなかった。 (………、もしかして…) 「いつどこを襲撃するかわかりません。だからこその同盟です、これ以上『五忘聖』を好きにさせてはいけない、総力を上げて戦わなければならない相手なんです」 「んー…」 「もちろんあなたを先陣に送り出したりはしませんが、総力戦となればあなたの力は必要になります。他にも戦力になり得る子供たちにも話をしますが」 「代表者の子供たちっすか」 「はい」 「なるほど、了解しました。でもそうなると交流会はどうなるんすかね?」 「交流会も残るは二日、この交流会で彼ら彼女らは飛躍していますのでやりきります。あなたが指導している子供たちは特に成長が如実に表れていますからね」 「ふむふむ、そうですか。じゃあ交流会後に本格始動ってことっすね」
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