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帰ってお腹を見ると確かに渦巻き模様があった。
その数日後にお母さんは動けなくなった。転んで大腿骨を骨折して、そこから寝たきりになってしまった。
それからは私が毎日丘の上に行っている。正しい人というのはこの模様のある人という意味なのかもしれないと思い至った。
毎日毎日丘の上に行って、毎日毎日つぼみを潰す。どんな日でもそれを欠かさない。余裕がないかもしれないと思った日にもいつの間にかやらなければいけないことは終わっていてどうにか時間を作れていた。
そうしてある日、丘の上に行こうとすると少し何かがいつもと違った。それが何かはわからない内に丘の上につく。あの植物の根元の地面の盛り上がりはいつもより少し大きくて、そうしてつぼみはひらいていた。花がひらいている。植物が動く。いや、そうじゃない。下の地面ごと動いている。蛇が頭をもたげているのだと、気付く頃には目の前が暗くなっていた。
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