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履歴書の男
今日も絶好のサーフィン日和だ。
海にはたくさんのサーファーが波乗りを楽しんでいる。
そんな人達を眺めながら私はスケッチブックと睨めっこ。
サーファーの他にもカップルらしき人達が手を繋いで海辺を歩いている。
そんなカップルに心の中で早く別れてしまえと悪態をついている私は相当なひねくれ者だと分かっている。
最後の彼氏と別れて2年は経っている。
完璧な干物女という自覚はあるが、なんせ仕事が忙しくて彼氏を探す暇もない。
周りにいる男はロクな奴がいないから、恋愛対象にもならない。
そんな私は高梨凛、28歳。
一応これでも社長だ。
学生時代の趣味はサーフィンで良く波に乗って楽しんでいた。
今は仕事が忙しくて中々サーフィンができないのが残念だ。
肌はこんがり焼けて、髪にメッシュが入っているので取引先や仕入れ先に出向いた時に名刺を渡して社長だと分かるとみんな驚く。
よっぽど社長に見えないんだろう。
サーフィン好きが高じて女性用水着をデザイン・販売する会社を立ち上げて、今に至るまで順調に業績を伸ばしてきている。
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