採用

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うんざりする程のメールが届いている。 昨日早く帰るんじゃなかったと後悔しながらも、仕事モードに切り替えるために休憩室で珈琲を入れて再びデスクに戻る。 届いたメールを確認して返信する作業を繰り返す。 途中、始業のチャイムが鳴ったので朝礼を挟んでひたすらメールと格闘する。 「社長、お客様です。応接でよろしかったですか。」 受付の子に声を掛けられるも、約束をした覚えがない。 「誰がきてる?約束はなかったかと思うんだけど。」 「相場様という方が面接に来られたということですが。」 今日の朝まであんなに気にしていた面接だったのに、あまりにヘビーなメールが山のように届いていたので、すっかり頭から抜けていた。 「そうだったわ。応接に案内をお願いします。このメールだけ片付けたら、すぐ行くわ。真理にも一声かけておいてもらってもいいですか。」 急いで処理途中だったメールを片付けて、応接室に向かう。 応接室に入ると、ふわっとシトラスの香りがする。 男性がつけている香水の匂いだろう。 既に真理は応接室にいて、面接にきた男性と談笑している。
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