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緊急コールセンターのお姉さんは、あくまでも落ち着いた声でシレッと言った。
イヤイヤイヤ、十五件?
「それって、つまり――」
『順次、修理に向かってますので、お待ちください』
「待てるか!」
『申し訳ございません』
「申し訳ないのはわかってるから――……」
ブッ!と、嫌な音がして、呆気なく通話は切れた。
俺が呆然としていると、タカハシが静かに言った。
「……スマホ、節電モードにしといた方がいいんじゃないか」
「お前、何、善処し始めてんだよ!」
「慌てたって仕方ないだろ。こうなってくると、バッテリー貴重じゃない?」
「分かったよ!」
俺は設定をいじると、スマホをポケットに入れた。暗闇が戻ってくる。
「……なんか、喋れよ」
「うん」
でも、タカハシはそれきり何も言わなかった。さっきまでは落ち着いていたように見えてたけど、ホントはコイツもビビってんだろうか。
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