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「しっかりしろって! タカハシ――……タカハシ!!」
「大丈……夫…………う――……ん……? ぅん――……っ?」
――あれ?
なんか、唇――……、柔ら――……?
キュウ――ウン……、聞き慣れた音がして、明かりが戻る。
「……………っ?」
「動いた! タカハシ、動いたぞ!」
エレベーターが下降を開始し、止まると扉が開いた。ヨシダが、俺を抱えて廊下に這い出る。
「先生呼んでくれ! 保健室の先生! いや、もう誰でもいいから、早く!」
声をかけられた通りすがりの生徒はビックリしたみたいだけど、俺の様子を見ると事態を察したらしく、慌てて教員室に向かって走り出した。
「タカハシ! しっかりしろ! 注射って、どこにおいてあるんだ? すぐにとってきてやる!」
「……カバンの中……だけど……」
「分かった、カバンだな! 待ってろ!」
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