あとがき

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あとがき

 拙いものを最後までお読みいただき、ありがとうございました。 「夏のつづき」は、今は閉鎖した個人ブログで連載していた過去作を加筆修正したものです。  現在、新作になかなか手こずっておりまして、気分転換に読み返してみたら推敲したくなり、推敲したら公開したくなり……ということで、エブリスタに投稿することにいたしました。  コメディなんだけれども、ほろ苦さがどこかにあるようなものを書きたくて、でも重くはなくて……という作品に仕上げたつもりですが、いかがだったでしょうか。楽しんでいただけたら、幸いです。    作中に一型糖尿病の話が出てきますが、これは、私にもはるか昔にありました学生時代の友人に、一型糖尿病の人がおりまして、彼のことを思い出しながら書きました。  彼もやはり、お食事前に必ずインスリン注射をしてたんですけど、注射したあと低血糖になって手がふるふるしてくると、友人たちにそれを見せてくれたんですよね。  震えてきたから食べてもオッケー❤︎とか言いながら、モグモグやっておりましたが、彼はかなりのお茶目さんだったので、ホントに医学的にそういう基準なのか、それともうっかりインスリン打ち過ぎてしまったのを彼なりのユーモアで誤魔化していたのか、当時からイマイチ謎でありました。  そんな風に、おそらく本当はとても大変であろうことを笑いに変えて暮らしていた彼に、私は、内心、一目置いておりました。年をとるにつれ、この種の軽やかさの価値は、増していくような気がいたします。  では、タカハシくんと古い友人の幸せを祈りつつ、今日はこの辺で筆を置きたいと思います。  コロナ禍は続いておりますが、皆様もお身体にお気を付けてお過ごし下さいませ。   2021年 6月 のばら
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