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プロローグ
はぁ、、はぁ、、はぁ、、。
ーーやっちまった。
独り言の様に呟く。
はぁ、、はぁ、、はぁ、、。
とりあえず呼吸を整える。
目の前には、男の死体が転がっていた。
これは、、人生最大の事件だった。
どうしてこうなったんだ?
どうしてーー??
記憶をたどる。
しかし、このままだとすぐにばれてしまう。
何とかしなければ、何とかーー。
そうだ。
ズルズルズルズル。
男を引きずる。筋肉には自信があったが、それでもかなり重い。
人通りのない寂れたこの廃墟で、この男と会った事は不幸中の幸いだった。
誰も見ていない。
この道は恐らく誰も通らないだろう。
しかし、外に運び出すのは不安だった。
廃墟の中に残された冷蔵庫のようなものの中に、それをしまう事にした。
ちょっとした時間稼ぎだ。
ズルズルズルズル。
ようやくの思いで、男を冷蔵庫のようなものの中に入れると蓋を閉じた。
これでしばらくは見つからないだろう。
ばれない様に、定規を使って紙に書いた。
「ーー開けるな、危険!!」
男は指紋など拭き取ると、その場を後にした。
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