19人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
次の日、私は美紀に彼氏が出来たことを報告した。
美紀はなかなか信じてくれなかった。
それも無理はない。
私だって、まだどこか信じられないんだから。
そうそう、気になってた指輪はただのファッションリングだということだった。
「そのうち、あなたとペアのリングを買いますよ。
今度は左手にね。」
「あはは…」
そんなことを言われたら、どこか疑ってしまうけど、もうエイプリルフールは過ぎ去った。
嘘に怯えるのは、もうやめなきゃ。
来年のエイプリルフールも、彼とまだ付き合ってたら…
私は嘘を吐いてみようと思う。
「今年は緒々苑に連れて行ってあげる。」って。
彼のびっくりした顔を想像して、私の頬は緩んだ。
最初のコメントを投稿しよう!