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その森にはカルムと呼ばれている一匹狼がいた。
カルムは、その名の通り実に穏やかな性格だった。
カルムは、キツネに狙われたウサギの子を助けたり、蛇に狙われた小鳥の卵を守ったりした。
カルムの好物はブルーベリー。
時々は魚を獲って食べている。
それくらいしか、カルムについて誰も知らなかった。
森の動物たちはカルムを畏れていた。
本当は、とても恐ろしい狼だと思っている鹿。
本当は、神さまだと思っているリス。
本当は、魔物だと思っているフクロウ。
みんな、カルムについて正確な情報がほしいと思っていた。
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