0.私を檻に入れてでも

1/1
前へ
/100ページ
次へ

0.私を檻に入れてでも

やってしまった。 これは言葉通りの意味で、 私はいま、知らない匂いに包まれ目を覚まし、見覚えのない天井を見上げている。 「もう起きるの?」 幸も不幸にも、私はお酒で記憶を飛ばせるタイプでは無い。 隣にいる男が、会社の上司だということも自らの意思で事に及んだことも全て覚えていて、 「なら、する?」 寄せられた指に素肌を預けるのだから、本当に救いようが無い。 私を檻に入れてでも / 傘下
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加