美由紀と盆栽

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長男、佑樹の体重が三千五百グラムを超えた。 首も少し座ってきて、いよいよ東京に 帰る日が来た。 父さん、母さんも寂しそうな顔をしていたが 私達、孫たちの顔を見にちょくちょく、来てね。 と言うと、目を細めて頷いている。 駿也さんは、ポルシェを手放し、ワゴン車の新車を買った。 それで、私達を迎えに来てくれた。 新たな私達家族のスタートのような 感じがした。 ********* 子供たちの初めての誕生日も過ぎ、前にも 増して、賑やかな小形家になった。 そろそろ、アメリカは、ニューヨークに出店 することを駿也さんは考えだしていた。 駿也さんのおじさんが、ニューヨークで寿司レストラン を、経営しているとのことで、そのおじさんの 助けを借りて、話を進めて行く事に なった。 子供たちを、福島の実家に預けて、駿也さんと私で ニューヨークに向かうことになった。 少し遅い、新婚旅行もかねて…… 美・游・樹の方は駿也さんのお義父さまが、 私達の留守に店番をしてくれる。 皆の力を借りて、私達の、盆栽たちの 新たなスタートが此処から始まっていく。 未来を、自分たちで切り開いていく、明るい未来を…… 美由紀と盆栽    終わり
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