転生

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「明日から学年末考査だ。何度も言っているがお前達の進級がかかっている。家に帰ってしっかり勉強して早く寝ろよ。毎回寝ている奴がいるからな。とにかくしっかり勉強して望むように」  先生の声が教室に響く。  俺の名前は陽炎誠也。どこにでもいる高校二年生だ。成績は良くも悪くもない。いわゆる平凡だ。部活には入っていない。俺の趣味は小説投稿サイトに小説を投稿すること。高校でも1週間に1冊の頻度で俺が書いた小説が生徒会によってほんとなり校内はもちろん、地域にも広められている。将来の夢は、小説家になることだが俺の夢は昔からよく変わってきた。ちなみに彼女はいない。そんな高校二年生だ。  ホームルームが終わり俺は早く帰って勉強でもしようと帰る準備をしていた。ふと窓の外を見るとひどい雷雨だった。俺はさらにひどくなる前に急いで家に帰ろうと走った。傘もささずにびしょ濡れで走る俺。傘をさしていたらこれから起こる未来もなかったのであろう。  正門まであと少しの所だった。俺に雷が落ちた。俺はその場に崩れ落ち仰向けに倒れた。当たり所がよかったのか俺はまだ意識があった。教室から外を見ていたクラスメイト達が駆けよってきた。 「誠也!!大丈夫か!?」  そう呼びかけられた。俺は微かにうなずいた。女子達が職員室まで先生を呼びに行き、男子は救急車を呼んで、俺を生徒玄関まで運んだ。その間にも俺の意識はすこしづつ遠くなっていく。  少しして女子達が先生を連れて戻ってきた。先生は俺の手を握り呼びかけた。 「陽炎!!もう少しで救急車がくる!!到着するまで頑張れ!!」  そう言われるが感覚がなくなり意識もなくなり始めた。俺は見えない目で先生やクラスメイト達がいるであろう方向をみて俺は最期の言葉を言った。 「先生…それと皆………今まで……ありが……とう……さよなら………」  そうして俺は意識を手放した。陽炎誠也、17年という短い人生に幕を閉じた 余談 「せいやぁぁぁ!!!!」 「誠也君(さん)!!!!!」 「陽炎!!!!」  誠也が死んだあと玄関には泣き叫ぶクラスメイト達と先生の声がこだました。 --------------------- 「あの子遅いわね」  そう言うのは誠也の母。父はそれを聞いて笑いながら言った。 「この雷雨だから学校に残ってるんじゃないか?」  そう言いながらテレビをつける。 『ただ今速報が入って参りました。今から一時間前××高校の2年生の男子生徒が雷に打たれました。男子生徒は意識不明の重体でしたがつい先ほど搬送先の病院で死亡が確認されたとのことです。死亡した男子生徒は#陽炎誠也__・__#君17歳です。そばにいた誠也君の同級生は「雷が鳴ったと思ったら正門前で彼が倒れていた」とコメントしました。ニュースを続けます』  母も父も唖然としていた。暫くして電話がかかってきた。 「はい。陽炎です」  母は今にも泣きそうなのをこらえながら電話にでた。 『もしもし。××高校の校長です。実は今すぐに××病院まで来てください。陽炎誠也君が先ほど亡くなりました』  母も父もついに泣き崩れた。 ─────────────────────  翌日  学校では緊急集会が行われた。そこで陽炎誠也が死んだことが伝えられた。体育館には先生達や生徒達の嗚咽が響き渡ったという。
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