1028人が本棚に入れています
本棚に追加
/150ページ
そうして私は高崎さんと晴れて恋人同士になれた。
最初こそ恥じらう乙女的な私が邪魔して、スキンシップを図る高崎さんに焦り、こけしを介入させることが度々合ったけど、数ヵ月もすれば高崎さんとお祖父さんの前ではふざけることも躊躇しないようになり、高崎さんの甘いスキンシップも受けれるようになった。
今日は高崎さんの家でお泊まり。
鞄に忍ばせていたア◯ゾンで購入した私に似合うウィッグを、玄関の前で急いで被り、インターホンを押す。
ドアを開けたのは完全装備のシンドラー大佐。
紫の縦巻きカールを揺らしながら笑う私を見て瞠目した様子だが、すぐに美しい笑みで私を迎え入れてくれる。
「セツコラーナ姫、イメチェンかい?」
「ええ。わたくしの星で今流行っておりますの」
「なんと美しい。今すぐ君と踊りたくなってしまった」
玄関でスニーカーを脱ぐと、大佐がひざまづいて私に腕を伸ばす。その手を取ってから膝を折った。
「今日は、わたくしの星で流行っているアイドルのダンスを教示して差し上げますわ」
「アイドル?新しい!」
そして私と高崎さんはリビングにあるテレビをつけて、アイドルのダンスを一緒に練習した。そのうち騎士団長もやってきて一緒に踊る。
そしてそれを録画して、あとで三人で鑑賞し、腹を抱えて笑うのだ。
前は一人でやってたそんな戯れを、今は高崎さんとお祖父さんと楽しんでいる。
隣で笑う高崎さんの顔を見ていると、気づいた高崎さんが手を握ってきた。私もその手を握り返す。
そして思うのだ。これからもずっと、君と笑いたい、と。
ーーーーーーーーーーーー
君と笑いたい【完結】
読者の皆様、ふざけてばかりで内容の薄い物語でしたがここまで読んでくださって誠にありがとうございました。
スターやスタンプ、コメント、とても嬉しかったです。
本格的に暑くなってきましたので、体調気を付けてくださいね。
それでは。
最初のコメントを投稿しよう!