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……いや、無理だ。
彼は思わず茂みから飛び出た。
「ニーア、逃げろ! 相手が悪い!」
だが、時すでに遅く、そのときには5体の戦闘用アンドロイドがニーアを取り囲み、ガラスドームの天頂にてニーアは身動きを封じられていた。彼女はとりあえず高く上空に跳躍し、彼らから逃れようと試みる。だが、それを察知した戦闘用アンドロイドの一体が、ニーアよりさらに高く跳び、アクロバットの選手のように空中でくるりと体勢を整えると、銃口をニーアに向けた。閃光が空を、そして、ニーアの肩を直撃する。
「……あうっ!」
ニーアの苦痛の叫びが聞こえた。致命傷にこそならなかったものの、肩を負傷したニーアは空中で大きくバランスを崩した。そこを下から他の戦闘用アンドロイドが攻撃を加える。ニーアは苦しげな表情で身体を捻り、銃撃から逃れようとしたが、全ては避けきれなかった。何本かの閃光がニーアの身体に刺さる。ニーアは思わず悲鳴を上げた。
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