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私たちは、セーラー服に身を包み、放課後の教室で、イケナイ情事に耽っていたの。
口づけは、あまりにも甘く、貴女の形の良いさくらんぼの果実のような唇が、あまりにも可愛いらしくて、私は夢中になって、何度も吸った。
貴女と私の乳房は、まだ未完成で硬く、2つの薄桃色の淡い先端を、お互いに擦り合わせていた。
貴女と私は知っていたの。女の子には、一生癒えない傷口があると言う事を。私達は、初潮を迎えたばかりだった。その、生殖器官と言う傷口は、毎月、血を流すの。
痛いの。とても痛いの。
苦しいの、とても苦しいの。
でも、貴女と其処を触り合わせると、とても気持ち良くて、私達は耽溺したの。
貴女も私も狂ってゆくの。
ここから、赤ちゃんが出て来るなんて、信じられないね。貴女は、泣きそうな目をして微笑んだ。私も同意したわ。
悲劇がおきた。貴女が体育教師にレイプされて、処女を喪ってしまった。
男なんか、大嫌い!みんなこの手で、殺してやりたい。貴女を穢した男を、私は殺したい。絶対に許さない。
貴女は、言うの。私は死にたいの。無になって消えたい。私は生きている意味がないの。泣きながら私に、すがり付いてきて、私は何も言えなくて、ただ貴女を抱き締めたの。
貴女の心は、私の心よりも加速して壊れてゆき、やがてリストカットをするようになった。貴女の腕を見ると、涙が止まらないの。貴女の傷口をそっと口にしたら、とても甘かった。愛しの貴女。愛しているわ。
私達は、子供のように泣きじゃくった。
お母さん、どうして私を産んだの?貴女は、そう言って校舎の屋上から、羽ばたいてしまった。私は、止めようとしたけど、間に合わなかった。
貴女を喪った私は、片羽を失って飛べなくなった鳥みたい。
私は、ぎょうがして、貴女を思い続けるの。貴女が流した血の色のような、夕焼け空に片手を伸ばすの。
こんな世界要らない。貴女と私を苦しめる世界なんて、私が壊すの。
私は、その日から悪魔に魂を売った。
セーラー服を脱いだ後は、私は黒い服しか着なくなった。
永遠に貴女の喪に服すのよ。
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