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「店長。あの人態度悪すぎますよ。こちらの不手際でもないのに……」
「高井戸君、人を見かけで決めつけてはいけない」
僕はハッとした。店長の声は少し怒っている。
「君もいずれわかるさ。上辺だけの世間の判断がいかに馬鹿げているか」
店長の味方をしたつもりなのに、何が気に障ったのだろう?しょげかえる僕に、店長は思い直したように「ごめん」と謝った。
それから何日もしないうちに、今度は『事件』が起きた。
店長が用事で出掛けていた時の事だ。店内の客はまばらだったが、僕がレジ打ちしていると、一人の女性が落ち着かない様子で入って来た。
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