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君はこの世に生まれてから、奇跡を何度も起こしたね。赤ちゃんの時に一人ぼっちになったときも、事故で身体の自由を失いそれを乗り越えたときも。
雄猫だったのに子猫たちの面倒を見る君は、茶虎の明るい毛並みが自慢の、逞しいヤンチャ猫でしたね。繰り返される思い出話の中で語られるのは、君の元気だった姿ばかりです。
君がこの世を去ってしまったのは、きっと不本意な事だったでしょう。私たちのお別れはあまりにも早すぎましたから。
自分が消えてしまう、その一番おしまいの日に何ができるのでしょうか?
人間でも難しいその質問に、君が一生懸命に考えた答えを、私はここに綴ることにします。
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