悲観主義の人間たちと到着列車

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ある少年が電車を待っていた。 学校の帰り道、寄り道したら遅くなった。1分待ったところでアナウンスが流れる。 『2番線ホームに入ります列車はただいま事故が発生し3分ほど到着が遅れています。今しばらくお待ちください』 事故。 そんなのどうだっていい。他人なんて知るものか。それでも嫌になるほど他人の声が耳に届く。 隣には女子生徒が2人。 「ねぇ、今の聞いた?あれね、飛び降り自殺だったみたい。その子高校までずっとぼっちだったんだってー」 くすくすとあざ笑う声。 ぼっち。 居るよな、そういうやつ。クラスに一人は。ああいうのは見てて笑える。
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