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闇に蠢く
今日も営業時間が終わった。
レジを閉めて、店じまいをして、そろそろ帰ろうと店内の照明を全部落とす。すると、ガラス製の入り口から外にある街灯の光がうっすらと差し込んだ。
ふと、店の奥にある作業場から物音がした。
なにかと思って目を凝らして作業場を覗き込むと、暗闇の中でなにものかが蠢いていた。
咄嗟に身構える。あそこに一体なにが潜んでいるのだろう。そう思っていたら、暗闇の中から声が聞こえてきた。
「店長ー、明かり点けてくれー」
そういえば、作業場でテキスタイルデザインの作業をやっていた店員が寝落ちてたんだっけ。そのことを思い出して、僕はもう一度店内の灯りを点けて店員に言う。
「お泊まりにならなくてよかったね!」
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