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画面が切り替わり、ウミの通っていた小学校が映し出される。
そこでインタビューを受けるウミの友人たちは、口を揃えて「いい子だった。」「とても悲しい。」と誰の記憶にも残らないテンプレートを繰り返した。
ウミの両親は彼女の遺影を抱きながら、
「何があってもウミは帰ってきません。しかし、もう2度とこのような被害が出ないよう犯人の極刑を心から望みます。」
と強く訴えかけた。
瞳にじんわりと浮かんだ涙を、真っ白なハンカチで拭う様子が何度も繰り返し放送された。
「周囲に愛されていた少女の残酷な死に、世界は注目、そして涙し強く怒っています。」
アナウンサーは伏せ目がちにそう言ってから、
「続いてのニュースです。嬉しい知らせが入ってきました。」
一連の出来事に蓋をするようにカラリと声色を明るいものに変えた。
閉ざされた暗闇の中に、もう手を伸ばす者はいない。
夏の終わり、今にも雨が降りそうな黒い雲が空を覆う様は、まるで何かを必死に隠しているように見えた。
コフィン・ダンス おわり
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