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「みゆ?」
「健人さんが私を愛してくれて嬉しい、です」
そう言って、やっぱりちょっと恥ずかしくなって、そのまま顔が見られないように、健人さんの胸に顔をうずめた。
すると、突然、視界が反転する。
目の前に健人さんと寝室の天井が見えた。
「それ、ほんとやばい。また止まらないんだけど……煽るみゆが悪いんだよ」
「えっ……え……? もう十分したでしょ!」
「ごめん」
そう言って唇が重なる。そのまままた当たり前のように何度もキスを繰り返し、そのまま唇は、首筋に、鎖骨に、進んでいった。
止めようと腕を突っぱねてみたけど、その腕もとられて、ベッドに縫い付けられ、その腕にもキスを落とされる。そうされているうちに、また自分の身体も反応しだす。
(これ、際限ないですけどーーーー⁉)
泣きそうになった私の顔を見て、嬉しそうに笑った健人さんは、
「重い愛情、まだまだ受け取ってもらうから覚悟してて」
と言って、また全身にキスを落としはじめたのだった。
―――それから少しあと、双子の男の子の妊娠が発覚するのだけど……。
それはまた、別のお話……。
<END>
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