7章:誓言

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「分かったよ。ごめんって。意地悪しちゃっただけ。あ、着替えるならシャワー使っていいよ。出て左行って、つき当たり右」 「どうも」 「洗ってあげようか?」 「それ、セクハラです! 絶対来ないで!」  これは確実にセクハラだ。セクハラで訴えたい。ただこの人相手に勝てる自信がある弁護士はいるのだろうか……。  怒ってベッドから出て、やたら広いバスルームでシャワーを浴びる。熱いシャワーは、私の頭を徐々にクリアにさせた。  本当にこれからどうすればいいんだろう。  先輩とどう接していいのかわからない。現に、朝から先輩と目を合わせることができていない。 さらに、こんな状態で、仕事で会うことがあったら、確実にみんなに不審がられるんじゃないか……。そしたら、会社でもやりにくくなる……。  どうしよう、これからどうすればいいんだろう……。  いろいろ考えて、頭を振る。結局考えはまとまらないまま、私は着替えてバスルームを出た。
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