8章:交際スタート

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 なんて言っていいのかわからなくて歩き出すと、先輩も続いて歩きだした。  いつの間にか先輩が隣に並ぶ。  ちょっと距離を取ると、また近づいてきた。  途中で、先輩の足が止まる。私も足を止め、先輩を見ると、先輩は近くのベンチを手でさした。  しかし、私は首を横に振り、裏手にある人通りの少ないベンチの方に行くと、ここで、と言って腰を下ろす。先輩は小さく息を吐いて、私の隣に座った。  遠くでカップルたちが仲良さそうに手をつないで歩いているのが目に入る。  私たちも人に見られたら、どんなふうに見えるんだろう。 (恋人……だろうか?)  私はそんなことを思って、ゴクンとつばを飲み込む。そして、口を開くと 「あの……私たちって付き合ってる、んでしょうか?」 とドラマさながら、『重そうな女』のセリフを吐いてしまった。  先輩がきょとんと私の方を見る。  その様子になんだか急に恥ずかしさがこみあげてきて、やっぱいいです! と叫んだ。
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