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私は自分の手をぎゅうと握りしめる。
たった一言。その、たった一言の勇気は、きっと、先輩がこれまでくれたたくさんの愛の言葉のおかげで……伝えられそうな気がした。
私は恥ずかしくてこれまで言葉にできずに来たけど、それも超えるくらい、今、先輩と自分を示す『関係』の言葉が欲しいと思ってしまっていることに気づく。
意を決すると先輩の目を見た。そして息を吸うと、
「……おねがいします」
と返事をしたのだった。
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