8章:交際スタート

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 私は自分の手をぎゅうと握りしめる。  たった一言。その、たった一言の勇気は、きっと、先輩がこれまでくれたたくさんの愛の言葉のおかげで……伝えられそうな気がした。  私は恥ずかしくてこれまで言葉にできずに来たけど、それも超えるくらい、今、先輩と自分を示す『関係』の言葉が欲しいと思ってしまっていることに気づく。  意を決すると先輩の目を見た。そして息を吸うと、 「……おねがいします」 と返事をしたのだった。
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