8章:交際スタート

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 でも結局恥ずかしくなって目をそらす。すると先輩は、 「みゆ。それ、ちょっとかわいすぎない?」 「へ?」  意味が分からない、と思って顔を上げると、先輩は私の腕を引いて自分の方に寄せると、そのまま顔を近づけてくる。 「ちょ、ちょっと、待ってください!」 「待たない」  その返事に驚いて目を開くと、そのまま唇が合わされた。 「んっ……!」 (ちょっとまってーーーー! 外ですからぁああああ!)  慌てて先輩の胸板を押す。でもなかなかやめてくれなくて、泣きそうになると、先輩が諦めたように唇を離してくれた。 「先輩、人前だけはやめて……!」  そう言って先輩を見ると、先輩は、それも反則、と呟いて、自分の口元を手で覆う。 「……なら、これからうちにきてくれる?」 (うちって……先輩の家⁉)  つまりそれは、そういうことで。あれをすることだろうか。  困っていると、先輩は私の背中に腕を回して、 「ごめんね、金曜あれだけしたのに。でもあれからちょっとおかしいんだ」 と耳元で苦笑する。「俺、あれからずっとみゆの体温ばっかり、思い出してる」
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