1章:最悪な再会とあの日の続き

14/18

889人が本棚に入れています
本棚に追加
/302ページ
「みゆ、だよね」  後ろから、羽柴先輩の低い声が耳に届く。 「……いえ、チガイマス」  そう言ってみたけど、先ほどフルネームで面談した。何なら履歴書も出していたのを先輩は見ていた。言い訳にしては苦しい。 「みゆ? 弁護士相手に嘘はいけないな」  羽柴先輩が笑いながら、後ろから私を抱きすくめる。  ひ、と、私の息は確実に止まった。 (なんで、どうして、いまさらこんなこと……!)  私は完全にパニック状態だ。
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!

889人が本棚に入れています
本棚に追加