10章:変化

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「ここでこんなことしたら、みんなに見えるかもね」 「離してください! それ、困りますから!」 「うん。みゆは困るだろうね」  そして、 「こんな独占欲しかない男で、ごめん」 とつぶやくと、人通りの多い朝の通勤路の横の車内で、私の唇を無理やりに奪った。そして、唇をこじ開けると、口内に舌を這わせる。 「んんっ……!」  思わず先輩の身体を押す。でも全然先輩は離してくれることはなかった。  朝に、さらに人通りの多い道の近くでそんなことされたこともなくて、慌てて泣いて暴れた私の腕を、先輩は無理やり掴んで押さえつけると、また何度も無理矢理に濃厚なキスを交わした。
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