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って何言ってんだろう。先輩もきっと呆れてる。こんなしょうもないことを考えていた私は面倒な女だ。
そう思ったとき、先輩は私を抱きしめ、
「はぁ……」
と息を吐く。
(ほらやっぱり呆れてますよね⁉)
そう思ったとき、
「ちょっとさ、みゆ、この場と発言内容、ちゃんと考えてくれない?」
と言うと、そのまま私の耳に唇を這わせた。
「ひゃぅっ……!」
「もう完全にやばい。このまま今日会社さぼってみゆを全部貪りたくなってきた」
先輩の熱い吐息が耳にかかる。
(って、先輩は私に呆れてたわけではないんですか⁉)
驚いて先輩を見ると、先輩と目が合う。先輩の熱っぽい目に、なんだか脳の芯までやられそうになる。
(それでもいいか……先輩となら……)
こんな朝の、しかも人通りもある道の近くなんてこと忘れそうになる……。先輩の背中に手を回そうとしたところで、はっと目が覚めたように意識がはっきり戻ってきた。
(って、いいわけあるかーーーーーーー!)
私は慌てて先輩を押すと、
「だ、だめですって! 何言ってるんですか! みんなに迷惑かかるでしょ!」
と叫んだ。
(わーあっぶなかったー! すっかり絆されるとこだった!)
これだから無駄にイケメンの顔面は有害なんだ。
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