12章:外堀の埋まる音がする

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 でも……つまりは、この家系で子どもをなせるのは、先輩だけ、ということなのだろう。  そう思ったところで、 「ただ、一樹だけでなく、健人も問題を抱えていたのです」  そう言われて、思わず息を飲んだ。 「……」 「お聞き及びでしょうか? あの子も、長年、子を残すようなことができなかった。つまり、不能だったわけです」 (それ、完全に私が原因のやつですねーーーーー⁉)
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