13章:不安と喧嘩と仲直り

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13章:不安と喧嘩と仲直り

 社長室から逃げた先の廊下で呆然としていると、副社長があちらから秘書の女性とともに歩いてきた。 「……柊さん?」  泣き顔の私の顔を見て、副社長が足を止め、その顔色が一瞬で変わる。  そして私の腕を掴むと、 「もしかして、僕のこと、何か聞いた?」 と私の耳元で言った。思わず自分の顔が青くなるのがわかった。  そんな私を見た副社長は、 「ごめん、ちょっとだけ二人にして」 と秘書に告げると、そのまま私を副社長室に押し込むように入れた。
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