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「なにその攻撃力……」
先輩は困ったように笑う。「みゆが弁護士とか検事になってなくてよかったよ。絶対負ける自信ある」
眉を寄せた私を見て、ふふ、と楽しそうに先輩は笑うと、私の身体をそっと離した。
「朝食、いやもう昼食か。何か食べに行く? それとも何か作ろうか?」
とベッドから起き上がる。「ちょっと先にシャワー浴びてくるね」
その先輩の服を思わず掴んでいた。
「みゆ……?」
あれ、なんで掴んでるんだっけ。
でも、今……
「……もう少しだけ」
―――抱きしめられてたいって思ったの。
先輩は嬉しそうに笑った後、私をもう一度抱きしめて、
「はぁ……このかわいいの、どうすればいいの」
とつぶやいた。
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