14章:同棲スタート?

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 それから父は話し出す。 「今ね、ある事件の捜査をしてて」 「生活安全課の? 特殊詐欺とか?」  私が言うと、父は慌てた様子で、 「えっと、そう、かな?」 と言った。  私はその様子に眉を寄せる。 「それで? どうされたんですか?」  促すように先輩が言うと、父は続けた。 「それでね、ちょこーっと事情があってね。今、うちにみゆを一人で置いとくのが怖いんだ」  できるだけ軽い様子で父は言ったが、どうにも軽い話とは思えなかった。 「……お父さんは?」 「僕は大丈夫だよ。これでも一応刑事だし。……でもみゆは違うでしょ」  なんとも全貌が見えないだけに、腑に落ちない話だ。  すると、羽柴先輩は、 「それなら、落ち着くまで、みゆさん、うちに住むのはどうですか」 と父に言った。 「えぇ……!」 (確かにもう少し離れたくないとは思ってたけど……)  戸惑う私に、 「落ち着くまででいいから、そうしてもらえると僕も安心なんだけど」 と言う。
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