14章:同棲スタート?

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 次の日の朝、出勤するのにマンションのドアを開けると、 「って、先輩! 変な人たちがいる!」  黒のスーツに身を包んだ男たちがズラリとドアの外に並んで立っていたのだ。 私は慌てて後ろにいた先輩を振り返る。  先輩は当たり前の様子で、 「うん。みゆの身が危ないなんて考えられないからね。もちろん俺が筆頭に守るけど、完全じゃない。そういうことで、SPを10人つけることにしたから」 「そんなにいるかぁあああああああーーーーー!」  叫ぶ私を、先輩は、だめだよ、と言って抱きしめると、 「知ってるでしょう。俺の愛は重いって」 と笑った。「ちゃんと俺の愛の重さを知って?」 「お、重すぎる……!」 ―――たぶん、この愛の重さも、思ってたのと違う……。
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