17章:注がれる愛が重すぎる

4/14

888人が本棚に入れています
本棚に追加
/302ページ
 すると、先輩は私の前に来ると、真剣な顔で、小さな箱を私に差し出した。  そしてそれを開けると、 「みゆ。俺と結婚してほしい」 とはっきり告げる。  中には見たことのある指輪が光っていた。 ―――これ、最初に先輩が渡してきた指輪。  私、今、これを『重い』だなんて思ってない。 「……っ」  それを見ていると、勝手に涙があふれてくる。この指輪で、嬉しくて泣くなんて考えてもなかった。
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!

888人が本棚に入れています
本棚に追加