17章:注がれる愛が重すぎる

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「どういう意味ですか」 「そんなことみゆが言うの、信じられなくて」 「本物です」 「まだ2年たってないよ?」 「いいです」 「知ってると思うけど、俺の愛は『重い』よ」  先輩は言う。  私はその言葉に思わず笑うと、 「仕方ないです。諦めます」 とまっすぐに言った。  目が合うと、先輩は嬉しそうに笑う。 「それはみゆらしい。やっぱりほんもののみゆだね」  だから、本物だと言ってるでしょうが。私だって、自分で自分が信じられない。  もうこんなにも好きになってるなんて。  そう思って先輩を見ると、先輩は愛しそうに目を細めて私を見ていた。
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