17章:注がれる愛が重すぎる

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 あれ、なんでだろう。  新婚って本当はもっと嬉しいものなんじゃ……。そんな疑問が頭の中を駆け巡る。  すると先輩は私の身体をぎゅうと抱きしめると、 「あのね、みゆ。みゆに言っておきたいことがあるんだ」 と優しい声で言った。 (デジャブ?) 「えっと、そのフレーズ、前も聞いたことあります。もうないでしょ! さすがにないでしょ!」  先輩の告白の多くは、ロクなものではない。  私がこれまで聞いた告白は、飛び蹴りから12年間不能だったことと、鳳家の次男だったことだ。まぁ、あれ以上に驚くことなんてないんだろうけど。
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