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一樹さんのマンションに行くと、一樹さんが笑顔で迎えてくれた。
一樹さんの部屋は、健人さんのマンションよりさらに輪をかけて広い。最近ではあかり専用の部屋まで用意されているのだから、伯父バカもいいところだ。
「あかり、いらっしゃい」
「一樹!」
明かりは一樹さんに飛びつく。離れていた恋人さながらだな、と苦笑すると、となりで健人さんがちょっぴり悔しそうにしていた。
そうしていると、後ろからお義父さんがやって来る。
「あかり」
「じいじ!」
「今日あかりが一樹のとこに来るって聞いていたから、プレゼント持ってきたんだ」
「あ、僕もあかりにアメリカのお土産がある」
「わーい!」
私はすっと目を細める。
一見なんてことない会話だが、そのプレゼントやらお土産やらの中身が大変心配なのである。
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