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「SPだけじゃなくて、一樹さんと健人さんのお父さんが甘やかしてとんでもない値段の服とかお土産買うでしょ! あれ、あかりが普通だと思って受け入れてるのも心配です!」
「あの人達は金に糸目つけないしね」
「この前なんて、3歳の誕生日プレゼント、マンション一棟にする? とか言われましたよ。絶対いらないです、って言っておいたけど、あのパターン、マンション持ってきそうな気がします。下手したら建設しますよ⁉」
「まぁ、仕方ないよね。もらっておけばいいじゃん。あかりがかわいすぎるんだと思う」
「それだけが理由にならないと思いますけど」
私がつぶやくと、健人さんは反撃のように、
「でもみゆのお父さんもさ」
と口を開いた。「みゆの実家で、『この人、酷いねぇ……』ってあかりがニュースで見て泣いた容疑者、3日後に検挙してなかった?」
「日本が平和になるのはいいことじゃないですか」
「警視庁だけでなく交番とかいろんなとこでお父さんがあかりの写真見せまくってるから、道行く警官まであかりのこと知ってるし。よくあかりと歩いてると敬礼されるよ?」
「防犯になるしいいじゃないですか」
「……みゆって、自分のお父さんには甘くない?」
「そんなことないです」
私が言うと、健人さんは、
「そもそもさ、子どもが1人だから愛情が分散しないんじゃないかな?」
と言い出した。
その言葉に、背中がヒヤリと冷える。
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