3章:重過ぎるプレゼントと二度目のキス

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 先輩のマンションはホウオウビルの近くにある、超高層マンションの41階だった。  そのとき、あの先輩に関する記事たちが頭を回る。まぁ、そうだよね。すごい人、なんだもんね。  1階のエントランスでインターホンを鳴らすとドアが開き、お聞きしております、とのたまうコンシェルジュたちにあれよあれよと言うまに先輩の部屋、つまり4101号室まで案内された。また部屋の前でインターホンを鳴らそうとしたとき、ガチャリとそのドアが開いた。 「みゆから電話もらえるなんて光栄だよ」 「ふざけないでください!」  まさか、名刺がこんなにすぐに役に立つとは思わなかったわ! っていうか、それどころじゃない。これを返さないと。
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