903人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんで指輪なんですかっ! しかも、これ、ダイヤじゃないですか……!」
そう、私の左手の薬指には、いつの間にやら(きっとあの手を握られた時だが)、指輪がはめられていたのだ。しかも、明らかに100万の枠には入らなさそうな大きさのダイヤの……。
「って、ほんと、これなんですか! 勝手に、了解もなしに、左手の薬指にこんなものはめないでください!」
「予約しておきたくて」
「こんな予約の仕方あるかーーーー!」
室内に入っていてよかったと思うくらい、私は叫んだ。
たぶん、玄関の中にいても外に聞こえているだろう。でも、仕方ない。今はそれどころではない。
それもこれも全部、意味の分からない行動をする先輩のせいだ。
最初のコメントを投稿しよう!