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「はぁ⁉ ななななにいって……! だめに決まってるでしょう⁉」
「この前のキス、俺は何度も思い出してたよ。思い出しただけでたまらなかった」
先輩の笑う息が耳にかかる。私はその瞬間、あのキスを思い出す。
全部奪うような、そんなキスだった。
「みゆの中、気持ちよかった」
(言い方―――――――!)
私が真っ赤になっていると、先輩は続ける。
「あのエレベータで強引にキスしてくれた日、やっぱりみゆしかいないって確信した。だからもうみゆと結婚するしかないって思って指輪を買ったんだ」
「勝手に確信して、こんなもの勝手に買わないでください! ……ひゃっ!」
羽柴先輩の手が私の頬に触れそうになった瞬間止まって、突然私の唇をなぞる。驚いて固まっていると、
「ねぇ、みゆ。お願い。俺の愛を受け取ってくれないかな」
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