3章:重過ぎるプレゼントと二度目のキス

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 泣きそうになって、でも、絶対目の前の相手はそのまま帰してくれそうにも思えなくて……私は勢いよく縦に首を振る。 「もう帰りたいだけですから……! 一回だけで……」  言いかけた時、唇が触れる。そのまま何度も角度を変えてキスを交わして、でも先輩の唇は離れなくて、口内をからめとられると、先輩はそのまま歯列をなぞる。 「んんっ……!」  一瞬唇が離れて、 「キスだけでヤバイな」  先輩がつぶやく。 (やばいのはこっちですが……!)  生理的な涙か、心理的な涙か……分からないものが頬に伝う。先輩はそれも舐めとって、妖艶に微笑むと、またキスをした。ちゅ、ちゅ、と何度もキスをされて、やっと唇が離れたと思ったらまた口内にするりと舌を差し込まれて激しいキスを何度も繰り返す。
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