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「おかえり!無事でほっとした」「ただいま父さん。ハリーとフロイデが助けてくれたんだ」エマは父に笑みを見せる。
「ありがとう。後でお金を渡すからな。エマ、お風呂に入ってきなさい」
「はーい」彼女は着替えを持って階段を上がり、大浴場へと入っていった。
「娘を助けてくれてありがとうな。彼女はイギリスと日本人のハーフで、3週間前からあそこに入れられていたんだ」フロイデは下を向き、「私の父は
ハーフの人間を嫌い、追放し続けています。エマのように兵士に連れて行かれたり、監禁されている者も多くいるそうです」と言って、エリックに頭を下げた。
「ごめんなさい」「おい、何言ってるんだ」エリックはあわててタオルを
彼女に渡し、肩にそっと手を置く。
「ハリー、お前も聞いてほしい。俺はここに来てからのお前たちの真面目さと成長を見てきて、嬉しかった。仕事も言葉もどんどん覚えて、頑張ってるんだからな。
困ったら、いつでも戻ってきてくれ」二人は「はい。ありがとうございます」と答えた。
エリックは革袋を出して、真ん中に海が描かれた緑色と紺色の硬貨と紙幣を
渡した。
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