暗闇のふたり

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ーあっ! ーなんだよ、もう、ビックリさせるなよ ー思い出したよ、ひとつ 彼女はうっとりしながら話し出す ーあれはね、私が好きなそよ風が吹いているとき。少年が私と私の仲間たちを手に取り、少女に渡したような…… 彼女は言葉に詰まる ーこれ以上は思い出せないのよ ーそういえば、僕も思い出したよ。少年と少女がはしゃいでて、僕をがんじがらめにしたんだ。 殺されるのかと思いきや、食べ物をくれたり。 なんか優しくしてもらったような…… ーその後は? ー覚えてない。少年と少女の笑顔はぼんやり覚えてるけど、気がつくとこの暗闇さ ーそういえば、私もふたりの顔はおぼろげに覚えてるような…… それにしても、なんかよくわかんないわね。 ただ ここは温かくて気持ちいいな。無風なのが物足りないけど ー僕は少し寒いけどね
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