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「夏希君、大丈夫かなぁ」
「熱があるからとにかく寝てもらわないと」
「そうですね」
使っていない部屋に来客用の布団を用意してその部屋で夏希君は休んでいる。
リビングで夕食の準備をしながら、二人で夏希君を心配していた。
「おかゆ、作った方がいいですよね。夏希君って梅干しとか大丈夫ですよね？」
「うん、大丈夫だよ。悪いね、俺も手伝うよ」
「夏希君も結構激務ですからね…でも弱音とか吐かなそうだし…」
「…そうなんだよね」
二人で夕食の準備と夏希君のお粥を作りながら交代で夏希君の様子を確認する。熱は徐々に上がっていき、38度5分まで達した。
おかゆを作って彼の部屋に運ぶ。
ノックをしてそっと中を覗くと夏希君は目を閉じて眠っていた。
寝顔を見ると千秋さんに似ているような気がした。
ローテーブルにお粥とお茶が乗っているお盆をそっと置いて夏希君の名前を呼ぶ。するとスローモーションのようにゆったりと目を開けて私に黒目を向ける。
若干頬が赤くて具合が悪そうに目を細める。
「大丈夫？」
「大丈夫…」
声も掠れていて辛そうだった。
来たときはそんなこともなかったのに、日ごろの無理が祟ったのだろうか。
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