番外編④

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シンデレラのお話を初めて知ったときは驚いたことを覚えている。 魔法をかけてもらって、舞踏会に行き、ガラスの靴をそこに忘れてきてしまう。 その後、その靴を頼りに王子様が迎えに来てくれる。 そんな奇跡のようなことが現実で起こるわけないし、ガラスの靴を忘れたのはわざとなのではないかと真剣に考えた女子高生時代を思い出して一人で笑っていた。 「シンデレラじゃない?リアルに」 「え?!どこが?」 「だって超金持ちイケメンハイスペック旦那をゲットしちゃうんだよ?ちょっと前までどん底だったのに」 「葉月ってそんなイケメンハイスペック旦那なんて言葉使うんだ…」 「うふふ、ちょっと興奮しちゃって。でも、リアルなシンデレラだよ」 「そうかなぁ。そもそもシンデレラって運がよかったんだよね。それとあのガラスの靴は絶対にわざと置いていったんだと思ってた」 「わざとって。それじゃあシンデレラって強かな女性ってこと?」 「うん。でも、世の中強かに生きないとやっていけないってことなのかも」 「そうかな?桜子の思考ってやっぱ人と違うよねぇ」 葉月が家に遊びにきてくれたので、ケーキを食べながら二人でお喋りをしていた。
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