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それから、私は、目黒の方に、引っ越した。
あなたに会えない、うつろな日々を過ごした。
あなたの香り、男の人にしては上手な字、黒い瞳
しっかり筋肉のついた腕、厚い胸。あなたの声。
私を、好きだ、と、あなたは言った。
あの坂道で、出会った時から、お互いに好きだったのね。
それは、とても嬉しいけれど、、、。
あなたに、会えない、切ない気持ち、の方が強かった。
それから、暫くして、私は、前に住んでいた街に住む、友達の家に泊まる事に、なった。
あなたと、出会えた街。
( もしかしたら、あの人に、会えるかも知れない ) ふと、そう思った。
あなたの、電話番号は、知っていたけれど、恥ずかしくて、かけられない。
心の “宝石箱” に、しまっておいた。
あなたを、忘れようとも思った。でもそんなに、簡単に、忘れるなんて出来ない。
あなたに、会えるかも知れない。 その予感は、外れなかった。
私は、あなたに、電車の中で、再び出会えた。
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