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向かいの席に、あなたの、お友達二人がいたわね。
その間に、女性のお年寄りが、二人座っていた。
【 あら。そちらのお二人は、いいわねぇ~若くて綺麗な、お嬢さん二人で、、、ごめんなさいね~こっちは、年寄りで、、、。】
私達は、キャハハ|~と、笑った。
電車が、ガタンと、音を立てて急に止まった。
あなたは、私の肩を抱いた。
向かいの席の、二人は、それぞれ、お年寄りの肩を抱いたわね。
【 あら~優しいのね~女が目覚めちゃう~ 】
そう言って、声を立てて笑っていらした。
私達も、面白くて、思わず笑った。
私は、肩を抱いてくれた、あなたを見つめた。
しっかりと、見つめた。
間違いなく、あなただった。
お年寄り、お二人は、着物を着ていた。
明るい色の着物が、よく似合っていた。
電車は、少しの間止まっただけだった。
次の駅で、 【ありがとうございます。お世話になったわね~ 】 と言って、着物姿のお二人は、降りた。
【 いいよな~そっちは~ おい秋山、手ぐらい握れ。 】
向かいの人が、そう言うと、あなたは、自分の掌に、私の手を、そっと、収めた。
私は、指を絡めて、あなたを見た。
あなたの顔は、赤くなっていた。
私も、頬のほてりを感じた。
そして、見つめ合って笑った。
あの時、、、。
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